パステル・ジョナサン

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本棚にしまう前に/第三夜

ガストン・バシュラール「火の精神分析」第一章 プロメテウス・コンプレックスより
せりか書房

火は超-生命である。
火は内的であり、かつ普遍的である。火は人間の心のうちに生きており、また天空のうちに生きている。それは物質の内奥からたちのぼり、愛のように身を捧げる。それは物の中にふたたび降ってゆき、憎悪と復讐の心のように潜み、抑えられて身を隠す。すべての現象のうちで、火はまったく異なる二つの価値、すなわち善と悪とを同時に文句なく受け入れることのできる唯ひとつのものである。それは楽園で光り輝き、地獄に燃える。それは優しさであり、責苦である。それは煮炊きする火であり、黙示(アポカリプス)の火でもある。それは炉端におとなしくすわっている子供にとっては喜びである。にもかかわらず火は子供が図に乗ってすぐそばで焔と戯れるときには、どんなわがままも罰するだろう。火は安らぎであり、尊いものである。それは守護と威嚇、善と悪の神である。それは己自身と矛盾することが可能なのだ。だからこそ、それは普遍的な説明原理のひとつとなるのである。

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